アペル流テクニカル売買のコツの要約

アペル流テクニカル売買のコツの要約です。

だましが少ないテクニカルツールとして有名なMACDの考案者であるアペル氏がテクニカル分析について書いた書籍です。

当然、MACDの使い方について書いてありますが、チャート分析からMACD、移動平均トレーディングチャネル等を使った売買手法まで紹介しており、実践的な内容になっています。

本書は大きく分けて、5部構成になっています。

アペル流 テクニカル売買のコツ ─MACD開発者が 明かす勝利の方程式 ジェラルド・アペル　　   Amazon kindle 楽天ブックス 楽天Kobo

レラティブストレングス投資や金融フィルターを使った売買時期の見極め等、マクロ的な視点での投資法が紹介されています。

定量的な評価の基で、機械的な投資判断ができるレラティブストレングス投資は、初心者でも実践可能な有効な投資法です。

また、本書でも後で出てきますが売買タイミングの見極め方を解説するものは多くありますが、マクロの視点で売買時期として適切かどうかの判断を解説している書籍が少ないため、それも非常に参考になります。

本書の目玉はMACDですが、ここでのトピックだけでも本書を読む価値があると思います。

移動平均を使ったトレンド分析やチャート分析を解説しています。

次の第3部で、ここで紹介した指標を応用したトレンド転換を見極めるテクニックが紹介されているので、第2部はその前提となる知識を身に付ける位置づけになります。

ただ、正直な話で言えば、本書以外にもこの手の内容を扱っている書籍はたくさんあるので、知っている話ならば飛ばし読みでいいところです。

もちろん、テクニカル分析で言えば移動平均線やモメンタム等、チャート分析で言えばヘッドアンドショルダーズ、支持線、抵抗線等、基本的な話が説明されているので、知らない方にとっては学びがあると思います。

相場のサイクルやトレンドの見極め方を解説しています。

相場サイクルやアノマリーはマクロ的な視点となっており、やはりテクニカル分析の書籍としては珍しい切り口からの解説だと思います。

また、第2部からの延長で、大底や天井のトレンド転換を見極めるための指標の使い方などが解説されています。

ここまで読めば、テクニカル分析について、ある程度の実用的な知識が手に入ります。

本書を読む方の最大の目的であるMACDの解説をしています。

MACDの開発者らしく、コンセプトや成り立ちから丁寧に説明されています。

売買判断の基準から、ダイバージェンスの利用まで基本となる使い方が解説されています。

また、MACDは他のテクニカル指標と組み合わせることで、最大の力を発揮する指標ということを著者は述べており、実際に他の指標との組み合わせに関する考察にもページが割かれています。

著者がMACDと同等レベルで使用している分析手法である移動平均トレーディングチャネルについて解説しています。

本書を読むまで私も知らなかったトレード指標で、少なくても日本ではメジャーな指標ではないので、他の投資家には無い新たな視点を手に入れることができます。

トレンド転換や次の抵抗ラインが明確に設定できるので、売買タイミングが分かりやすく初心者でも実践可能な内容だと思います。

本書はMACDの解説書であると同時に、テクニカル分析の指南書でもあります。

上記書評を読んでいただくと、MACDを解説しているページが少ないと感じるかもしれません。

正直、MACDだけで言えばその通りなのですが、MACDを上手く活用するために他のテクニカル指標も含めた売買テクニックをまとめているというのが本書の実態だと思います。

非常に、実践的な手法が紹介されているので、本書を読んだらぜひ実際にトレードで使ってみて下さい。

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