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デリバティブ

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デリバティブ取引

デリバティブとは「最先端の金融工学を駆使して、リスクとリターンを調整した金融商品のこと」です。金融派生商品とも呼ばれます。

 

一般的に、リスクが高ければリターンも大きく、リスクが低ければリターンも少ないのが世の中の常識です。一部例外もありますが、それは裁定取引のページをご覧下さい。

 

株式や債券などの金融商品は、それぞれのリスクとリターンの値があります。しかし、それらを組み合わせることで単純にリスクとリターンが積み重なるわけではありません。

 

具体的に、下図をご覧下さい。

 

CAPM
少しカラフルな図になってしまいましたが、これはA資産、B資産という2つの金融商品を組み合わせて最適なポートフォリオを見つけるという有名な図です。

 

A資産はローリスクローリターン、B資産はハイリスクハイリターンです。この図は、100%保有A資産を保有しているよりも少しBの資産を持つと全体のリスクが下がり、リターンが上がるということを言っています。

 

さらに、国債などのリスクのほとんどない金融商品と組み合わせることで、リスクとリターンの条件が最も良いポートフォリオを作ることができます。

 

正直、難しい話なので、あまり理解する必要はありませんが、A資産やB資産、そして国債など、様々な金融商品を組み合わせることで、単一の商品では実現不可能だったリスクとリターンのバランスを最大限良いものにできるようになったわけです。

 

リスクを数理的に認識できるようになったことがデリバティブの本質です。基本的にデリバティブは、為替リスクのヘッジ、災害などの万が一に備える保険など、リスクヘッジに大きな貢献をしています。

 

面白い例を一つ上げると、天候デリバティブというものがあります。野外イベントなどを企画する際に、一番心配なのは天候です。もし、雨が降れば、間違いなく晴れの日よりも売り上げが下がってしまいます。

 

ここで、天候デリバティブという保険をかけます。雨が降って、売り上げが落ちたら、その分補てんしてもらえるというデリバティブです。
イベント主催者は、天候デリバティブという金融商品を購入するためにお金を払いますが、雨が降ったときのリスクを考えれば、天候デリバティブを購入したほうが得になります。

 

デリバティブ提供者も、一回だけだと雨が降ると大損、降らなければ丸儲けというギャンブルですが、何百回とやっていくと理論値に近づいて、当初計画していた収益を安定して出すことができます。

 

つまり、お互いに得な取引となるわけです。まあ、皆さん加入しているだろう生命保険や自動車保険なんかも同じようなロジックです。

 

ただ、金融工学の発達により、文字通り様々なものでリスクヘッジができるようになってきています。

 

  • 代表的なデリバティブ取引は3つ

 

@先物取引
Aスワップ取引
Bオプション取引

先物取引

先物取引とは「特定の商品について将来の売買を約束する取引のこと」です。

 

商品の種類は多彩であり、穀物や石油などの現物から株価指数や為替など実体のない指標まであります。

 

金融の世界では、は実体のない指数などに基づいて取引を行い、約定時の数値と決済時の数値で差金取引をするのが先物取引といわれます。

 

個人投資家においては、日経平均株価などの指数に連動した先物取引が主流となっています。

 

例えば、日経平均先物が20000円の場合は、最小の取引は1000倍のため2千万円が最小単位となります。もし日経平均先物が21000円となれば、1単位で10万円の利益となります。

 

ここで、勘違いされやすいのは、差金決済なので2千万円持っている必要がないということです。

 

日本証券クリアリング機構が公表しているSPAN証拠金をもとに、証券会社独自の掛け目と言われるレバレッジをかけて証拠金を決めており、その証拠金さえ口座にあれば、取引ができます。

 

SPAN証拠金が百万円で掛け目が200%であれば、証拠金は2百万円必要ということです。このSPAN証拠金は毎週見直されており、たまに掛け目も変更されますので、証拠金ぎりぎりでやっている方は、追加証拠金が発生しないようにしておく必要があります。

 

  • 日本を代表する先物取引

@日経225先物・・・日経平均先物とも言われ、日経平均株価を原資産にしている。通常は取引単位が日経平均株価の1000倍からとなっていますが、個人投資家向けに日経225miniが2006年7月からスタートしたため、先物へのハードルは低くなっています。

ATOPIX先物・・・東証株価指数(TOPIX)を原資産としている先物取引。日経先物と並んで、日本を代表する先物取引です。通常はTOPIX指数の10000倍が最小取引単位ですが、個人投資家向けに1998年9月からミニTOPIX先物をスタートさせています。こちらは最小単位がTOPIXの1000倍となっています。

スワップ取引

スワップ取引とは「あらかじめ決められた条件により決められた期間までキャッシュフローを交換する取引のこと」です。

 

2つの異なる商品において、金利など将来発生するキャッシュの流れを交換します。

 

例えば、変動金利のA負債と固定金利5%のB負債、元本は同じ100万円とします。

 

現在の変動金利が3%とするとA負債は3万円、B負債は5万円の利子が発生します。もし、A負債を持っているA氏が変動するリスクを嫌い、金利が高くても固定のB負債のほうが良く、B負債を持っているB氏も多少リスクがあっても今安い金利のほうがいいと思っていれば、交換が成立します。

 

ただし、実際に債権を交換するのは、法律的な手続きが必要になり非常に手間がかかります。そこでスワップ取引です。

 

「利息支払日にA氏が5万円をB氏に払い、B氏が実際の金利分、4%に変動していたら4万円をA氏に払う」

 

という契約を結びます。こうすることで、実質的に金利の支払いを交換していることになるわけです。

 

ちなみに、この例は単純にしています。

 

実際には「安い金利に変更できるオプション」と「変動金利になるというリスク」、この2つの価値を比べることで、A氏もしくはB氏が上乗せのプレミアムを支払うことになります。それによって、両者不公平がないようにします。

 

  • スワップ取引の代表的なものは3つです

金利スワップ・・・上記の例がまさに金利スワップの代表例と言えます。同一通貨のキャッシュフローを交換する取引で、それぞれの債権に付随している金利条件を交換する取引です。

通貨スワップ・・・異なる通貨のキャッシュフローを交換する取引です。為替リスクのヘッジを目的に、外貨建債権、債務などに用いられる。金利の交換という点では金利スワップと同じロジックで取引を行います。

為替スワップ・・・先物為替で反対売買をしておくことで為替リスクを回避する取引です。例えば、海外で商売をする日系企業の売上はドルです。しかし、それを円に換える必要が将来発生します。この将来に備えて、売上を認識した時点で為替スワップ取引をしておけば、その後どんなに相場が変動しても売上認識時の為替で取引ができるというものです。

 

1万ドル売上認識時のレートが1ドル100円で、円に交換しようとした時が95円になっていた場合、スワップ取引をしていなければ95万円になってしまいます。しかし、1万ドルを売上認識時と同時に売っていた場合、95万円で買い戻せるので実際には5万円の利益がでます。よって、合計100万円となり、売上認識時に交換した場合と同じ金額を円にできます。

 

おそらく「1万ドルを売上認識時と同時に売っていた」というのが府に落ちないかもしれませんが、これこそが為替スワップです。将来1万ドル買い戻すから1万ドル売らしておいてというものです。実際に1万ドル売るわけではなく、誰かから1万ドル借りて売るわけです。決められた期日までに1万ドル買って返せば問題ありません。

オプション取引

オプション取引とは「特定の商品について将来売買する権利(オプション)を売買する取引のこと」です。

 

何を言っているのかややこしくなりそうですが、例えば為替で今のレートが1ドル100円とします。

 

この場合に1万ドル分を1ドル100円で交換できる権利を買うわけです。こうすることで、もし1ドル95円になっても100円で交換できるので為替損が発生しないわけです。

 

こう見ると、さきほどの為替スワップと似たような感じかと思われるかもしれませんが、このオプション取引は円安になった場合が違います。為替スワップだと、1ドル105円になると、1万ドルは105万円になりますが、その分為替スワップで5万円損するので100万円手元に残るということは変わりません。

 

しかし、オプション取引はあくまで1ドル100円で交換できる権利なので、行使しないということが可能なのです。

 

つまり、1ドル105円になれば、普通に市場で交換して105万円手に入れて、それで終わりということです。オプションは行使しないで終わりということになります。

 

こうなると、オプション取引がいいじゃんと言いことになります。実際にオプション取引は非常に強力なツールですが、このオプションにはプレミアムと呼ばれるオプション料を払う必要があります。このオプション料は、リスクやリターンの観点から金融工学を駆使して計算します。

 

よく出てくるので、基本用語を抑えておきましょう。
コールオプション・・・ある期間に一定の価格でオプションを買う権利
プットオプション・・・ある期間に一定の価格でオプションを売る権利

 

また、対象商品によってオプションの名称が異なります。
通貨オプション・・・通貨に関する金融商品に対するオプション
金利オプション・・・金利に関する金融商品に対するオプション

 

さらに、オプションを行使するタイミングによって、3分類可能です。

 

ヨーロピアンオプション・・・権利行使日のみ行使可能なオプション
アメリカンオプション・・・権利行使最終日まで、いつでも行使可能なオプション
バミューダンオプション・・・複数の権利行使日が設定され、いずれかのタイミングで行使可能

 

  • 日本を代表するオプション取引

日経225オプション取引・・・日経平均株価を原資産としているオプション取引。日本で最も大きい出来高があり、一般的にオプション取引というと、この日経225オプション取引を指していることが多い。

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